Project
主な実績
株式会社エスケイワード
2023.02 - 2023.12
PMOチームの新標準プロセス開発支援
PMOチームの新標準プロセスを開発し、 「みんなで」プロジェクトを推進できる組織へ
――About
独自の新標準プロセスを開発し、 新しいPMOチームメンバーにインストール
企業とステークホルダーのコミュニケーションを支援する会社として、デザイン思考とテクノロジーを掛け合わせ、企業が抱える課題の解決やビジネスモデルの再構築をお手伝いしている株式会社エスケイワード。同社は2023年1月に新設したPMOチームのメンバー育成の一環として、プロジェクトを推進するための標準プロセスの整理と、メンバーへの浸透に取り組みました。
コパイロツトは本プロジェクトに伴走し、当社のナレッジ「Project Sprint」をチームにインストールしたうえで、プロジェクト全体の推進と、新標準プロセスの開発・浸透を支援しました。
一人のリーダーががんばる状態から 「みんなで」プロジェクトを進める体制へ
本プロジェクトがはじまったきっかけは、2022年5~6月にコパイロツトが開催した共創型オンラインカレッジ「Project Climbing Challenge(PCC)」2期に、エスケイワード社のお二人が参加してくれたことです。
PCCのプログラム終了後、参加メンバーのプロジェクトへの取り組み方が大きく変わったことを評価していただき、コパイロツトのナレッジを軸とした新標準プロセスの開発・浸透に取り組むことになりました。
エスケイワード社では2023年1月に組織改編が行われ、新体制下でPMOチームが発足。業務内容の見直しやメンバー育成に注力する中で、従来のプロジェクトの進め方をアップデートする必要性を感じていたといいます。
当初の課題とプロジェクトへの期待
さまざまなプロジェクトを手がける同社では、これまで、特定のリーダー(主にディレクター職)が一人でプロジェクトを牽引するケースが多くみられました。そこで今回は、従来通りの業務の進め方をアップデートし、以下の状態を目指すことになりました。 1)「みんなで」プロジェクトを進める体制を構築する 2)(1)を実践するための標準プロセスを開発し、メンバーへの浸透を図る
支援プロセス
当初はコパイロツトがプロジェクト全体のファシリテーターを務め、今回対象となったPMOチームのメンバー全員(4名)の認識を揃えることからスタートしました。自分たちのチームにとっての目的は何か、その目的を遂行するための制約は何か。それぞれの問いについて、メンバーそれぞれの現状認識を洗い出していくものです。
このプロセスにおいて重要なポイントは「メンバーそれぞれがどのような認識をしているか」を、同じ机の上に並べて可視化すること。それを「発散」することが大切です。
メンバーの認識を合わせてから、それぞれの課題をロードマップに落とし込み、さらにマイルストーンを設定して、プロジェクトをどのように進めていくか、明確にしていきました。
そのロードマップに基づいて、週1回の定例会議を重ねながら、ロール期待値セッションやふりかえりの実践を繰り返し、エスケイワード社オリジナルの新標準プロセスを作成しました。
プロジェクトの成果
2023年2月〜12月までプロジェクトに取り組み、業務における新標準プロセスが形になったことが本件の大きな成果の一つです。さらに、プロジェクトメンバーのみなさんにもさまざまな変化があったとお見受けしています。
1)プロジェクトの進め方の変化
スタートからしばらくは、コパイロツトが定例会議の運営などを担っていました。しかしメンバーのみなさん自身がその手法を習得し、中盤以降はみなさん主体でプロジェクトを円滑に進めることができました。
2)自律的なアクションの増加
メンバーのみなさんの当事者意識が高く、常に前向きに取り組んでいただいた結果、それぞれの自律的なアクションが増え、大きな目的の一つであった「みんなで」プロジェクトを進める体制に一歩近づきました。
3)プロジェクト推進における柔軟性の獲得
特にプロジェクト終盤、自分たちの状態変化に合わせてマイルストーンやロードマップを柔軟に更新されていたのが印象的でした。これまで主流だった予測型(ウォーターフォール型)の進め方とは異なるノウハウを得て、それを選択・実践できる体制が整ったのではないかと思います。
Reference
本プロジェクト終盤の11月に、エスケイワードさんとイベント「プロジェクトは、『苦しい』から『楽しい』へ」を共催しました。両社それぞれの視点からレポートしています。
イベントレポート「プロジェクトは、『苦しい』から『楽しい』へ」(エスケイワード社 公式サイト掲載)
プロジェクトは、「苦しい」から「楽しい」へ[エスケイワード×コパイロツト共同開催イベントレポート](コパイロツト 公式ブログ掲載)
Comment
今回のプロジェクトに取り組んだ手応え・成果について、エスケイワード社のみなさまからコメントを寄せていただきました。
当初は予測型(ウォーターフォール型)の進め方が抜けきらず、◯◯を決める(決めなければいけない)ロードマップの作成を進めていました。何よりも決めたロードマップ通りに進めないといけないという意識が強かったと思います。それが影響してプロジェクトがうまく進まないことを経験することで、「変化していい」と気づいたことが一番の成果だと思っております。最後に提供できる価値が変わらなければ、進め方を柔軟に変化させることがより良い価値提供に繋がることに気づき、変化を楽しむことが出来るようになりました。(事業部門 PMO/伊藤様)
――Message
新しい方法論と向き合う 模範的な姿勢が成果につながった
これまでに築き上げてきた自社のプロジェクト進行方法がある中で、新しいプロセスを導入するのは簡単なことではありません。しかし参加メンバーのみなさんの非常に高い熱意によって、「ProjectSprint」がまるでエスケイワードさん独自のプロジェクト推進手法であるかのように、見事にカスタマイズされた印象があります。
それは、参加メンバーのみなさんが本プロジェクトで得た知識を積極的に現場で試し、フィードバックを積み重ね、コパイロツトに対して意見を求めて、それをまた現場に反映し……といった地道な作業を真摯に行っていった結果にほかなりません。
今回の「新標準プロセスの導入」という範疇に留まらず、新しい方法論を取り入れる際の模範的なふるまい、理想的な進め方・やり方を提示していただいたようで、コパイロツト側としても非常に多くの学びを得ることができました。
今後もエスケイワードさんの「新標準プロセス」は、現場のフィードバックを得ながらさらにグレードアップしていくことと思われます。私たちコパイロツトもその姿勢を学びながら、お互いに切磋琢磨し合える関係を今後も継続していければと考えています。(コパイロツト 担当者一同)
Output プロジェクト推進メソッド「Project Sprint」の導入支援
Scope プロジェクトマネジメント
Credit - Client 株式会社エスケイワード (Project Owner)
- Project Partner 株式会社コパイロツト 定金 基 (Project Enablement, Advice) 斎藤 大 (Project Enablement, Advice) 八木 翔太郎 (Project Enablement, Advice) 照井 隆浩 (Project Enablement, Advice)